【どっちが良い?】2年ずつ働いた見えてきた大企業vsスタートアップ
今年の4月でもう社会人も5年目を迎えた。
昨今の外出自粛でろくに桜を拝むこともできず、例年にない”新年度感のなさ”ではあったが、「もう4年も社会人やってるのかぁ」としみじみ。
自分のキャリアを簡単に話しておくと、2016年に新卒で航空系の商社に営業職で入社し、2018年3月に退職、同年4月から友人が立ち上げたスタートアップ企業に自分も役員として参画した。
今は2020年の4月なので、ちょうど2年ずつ所謂”大企業”と”ベンチャー企業”で働いたことになる。
コロナの影響で自身の働き方やキャリア形成を改めて考え直す人も増えてきていると思うので、今回は
2年ずつ働いて分かった大企業vsスタートアップを解説していきたい。
それぞれの会社概要
まずはそれぞれの会社概要をざっと紹介するので、こんな規模からこんな規模の会社に移ったということをざっと知っていただきたい。
大企業(日系)
資本金:10億円 従業員数:500名程度 業種:航空 |
いわゆる大手総合商社や某広告代理店のような超マンモス会社ではないが、資本金3億円以下で従業員数300以下という中小企業基本法でいうところの中小企業として定義される数値(※業種によって異なる)を超えているため大企業と定義して問題ないだろう。
スタートアップ
設立:2017年 資本金:200万円 従業員数:2名(自分含む) 業種:所謂”IT” |
言うまでもなくスタートアップ企業と言える。
一つ注意してほしいのはスタートアップ企業に”転職”したのではなく、上述の通り友人の立ち上げた企業へジョインした形なので、所謂転職活動なるものは一切行っていない。
だから仕事をしながら有給取って面接に行く、みたいなことはしていない。
常勤は自分を含む2名で、それ以外の人員は全て業務委託契約としている形。
大企業・スタートアップのそれぞれ良いところ
2年ずつ働いた今だからこそ言える双方の良いところまずは上げていく。
どっちの環境にも身を置いて分かったことだが、どちらかが圧倒的に優れている、とかはではなくあくまで一長一短の関係。
これから列挙する良いところも悪いところも人によっては真逆の評価になることも十分考えられるので、あくまで”自分にはどっちが合っていそうか”が大事。
大企業の良いところ
スタートアップに身を置いた後に感じた大起業の良いところは以下。
①育てる風土と制度が整っている ②会社の看板という圧倒的初期装備 ③結局なんだかんだ安定している ④良くも悪くも人間関係構築力を養える |
上述したとおりこれはあくまで自分が感じた大企業にいることのメリットで、人によってはこれをデメリットと感じる人もいる。
大企業とスタートアップ、どちらにも身を置いた自分が率直に感じた良いところと悪いところをまとめているに過ぎないことは前置きしておく。
それぞれ順番に解説していこう。
育てる風土と制度が整っている
概ねほとんど初期装備ゼロの新卒を基礎中の基礎から育ててくれるのはぶっちゃけかなりありがたい。
名刺交換の仕方から電話のとり方、営業訪問時のマナーまで、正直
「わざわざそんなことまでやるかねー」と斜に構えていた時もあったが、あの時学んだ基礎は今も活きている。
そういうThe日本人的なマナー・仕事の仕方ははもう時代錯誤だという風潮も生まれ始め、自分も激しくそう思うが、まだまだそういう礼儀作法を重んじるところがほとんどな実情を踏まえれば、一応一から学んでおいて損はない。
実務に役立つ研修・セミナーなんかも定期的に開いてくれるので、会社には悪いがお金をもらいながら実践的なスキルを学べる機会を活かさない手はない。
会社の名前という圧倒的初期装備
良くも悪くも大企業最大の武器と言っても過言ではない。
入社・配属されて1-2ヶ月程度で臨んだ初めての商談、社会人としてのおむつも取れていない自分に頭が地面にめり込むのではと思うほど低姿勢で接してくれた先方の姿が今も忘れられない。
当時の自分の二周りくらい年齢が上だったと思うが、当然彼らが見ているのは自分ではなく自分が背負う社名の書かれた大きな看板だ。
多分、今彼らのもとに行って小さなスタートアップで働いていることを告げたら袋叩きにされるかもしれない。
それは流石に冗談だが、会社の看板と言うのは、良くも悪くも自分を数倍も数十倍も大きく見せてくれる。
その看板を背負うに恥ずかしくない人材へと成長し、一つの武器として存分に活用するか、看板の後ろに隠れて安全なところから威張り散らすかでその人のキャリアが大きく変わるわけだが、会社の看板と持っているリソースを程度の差こそあれ新卒にも与えられる環境は非常に学ぶものが多かった。
よく”スピード”がスタートアップが大起業に勝る部分だと言われるが、仮にヨーイドンで同時に同じ事業を始められたら正直スタートアップとしてはかなり辛い。
結局なんだかんだ安定している
「終身雇用は終わりや!これからは個人の時代!みんな、ゆーちゅーばーになろうぜ!!」
みんなYouTuberのくだりはさておき、これからはより個人が重視される時代が来るのは分かるが、それでも大企業はなんだかんだ安定していると思うし、それは大きな強みであり魅力だと思う。
もちろん、大企業に入ってさえしまえば後は寝てても給料が永遠に入ってくると思っているわけではない。
与えられた場所で結果を出し、価値を生み出した対価としてある程度の”安定”が与えられるのが大企業の良いところ。
コロナの影響でボーナスカットくらいの被害は受けるかもしれないが、今すぐに仕事を失う心配はなさそう(なイメージ)。
良くも悪くも人間関係構築力が養える
媚びへつらい、飲みニケーション、上座下座にエレベーターでの立ち位置、
いずれも大嫌いだ。ただ必要でもあったのは間違いない。
大事なのは盲目的に心を殺してこれらを黙々とこなすのではなく、明確な目的意識や相手への配慮を持ってできるかどうか、と社会人になって数年経った今やっと気づけた(遅)
「飲み会があった日の翌朝は上司にお礼の挨拶に行くんだよ」
先輩からそう教わり、内心
「え、昨日唇がちぎれるくらいお礼言ったのに、また行くの?」
と思ったが、要はこれも作業として捉えてしまうからいけないのであって、時間を割いてくれて、その会のお金も払ってくれたことに対する感謝の気持ちを改めて伝えることで、お互い今日も元気に働きましょうという挨拶をしに行く、と捉えられればそこまで抵抗感を抱かなかったかもしれない。
スタートアップの良いところ
次は今進行形で身を置いているスタートアップで感じた良いところを以下の通りまとめてみた。
①圧倒的当事者意識 ②自由 |
細かく上げればキリがないのだが、基本全て上に集約される。
圧倒的当事者意識
自分の行いが、見事に良くも悪くも会社に反映される。
何事もそうなんだけど、頑張ったら頑張っただけ報われるわけではないが、サボったらサボった分だけしっかり返ってくる。
だからこそ一つひとつのタスクに圧倒的当事者意識を持とうと心掛けるし、会社を支えている”感”が芽生える。
自由
主に働き方、働く時間、働く場所、何をして働くか、の話。
「コロナとか関係なく元々家でも仕事できて、服装規定もないし自由でいーよなー」
とよく言われるし、自分でもそう思うがこの圧倒的自由下で”ちゃんと”仕事をするには圧倒的自立心が求められるから実は結構辛い。
でもその中で自分をうまく律して、自分が一番高いパフォーマンスを発揮できる働き方を確立できた時は最高。
これもよく言われることだが、朝型夜型とか 、一人ひとりベストなパフォーマンスを発揮できる時間帯や環境は違うのに同じ定時時間を強いている方がそもそもおかしい。(まぁ、管理する側は大変だろうけど)
結論:多分近々こういう比較も意味なくなると思う
今回は大企業と小規模スタートアップという会社の規模を軸にかなりザックリ分けて比較したが、今後はそれこそ会社の規模が違うだけで、価値観とか働き方に違いはなくなるんじゃないかと勝手に予想している。
感覚としては、スタートアップの柔軟な働き方が大企業でも導入されていくイメージ。
コロナウイルスは一秒でも早くさっさと消え去ってほしいが、せめてこれを機に、各々がベストな働き方を確立できるようになれば幸い。
今野 隆吾
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